今回は、流動食と介護食の違いや特徴、2つの作り方、注意点についてご紹介します。
高齢になり、飲み込みや咀嚼が難しくなったと感じる方は多いと思います。
それまで問題なく食べることができていたものに食べづらさを感じることはストレスや食欲不振につながります。
また介護をする側もどのくらいの硬さにしたらよいか、栄養を損なうことなく食事をとってもらうにはどうしたらよいかと戸惑うこともあるでしょう。
そこで、飲み込みに対する不安を払拭してくれる流動食や介護食とはどんなもので、どんな料理があり、作る際にはどんなことに注意すればよいでしょうか?
ということで今回は、流動食と介護食の違いや特徴、レシピなどについてご紹介します。
目次
流動食と介護食の違い
流動食とは?
流動食は固形の部分が取り除かれ、液体状に作られているので、噛むことが難しい方に適した食事です。
誤嚥することのないよう、食べやすいなめらかさ、消化のよさなどを考慮して作ることが重要です。
カロリーが低く、栄養素が取りにくいので、主食とする重湯に牛乳、具材を取り除いたスープ、生クリーム、状況に応じて卵、豆腐などを加えることで、
栄養価を高めることが期待できます。
市販の濃厚流動食を利用したり、3食以外におやつを加えたりすると、栄養素の不足をさらに補えます。
介護食とは?
介護食は普通食をやわらかくしたり、飲み込みやすくしたりと工夫を加えられて作られているので、咀嚼や飲み込みに難しさを感じているようになってきた方向けの食事といえます。
また、塩分を控えめにしたり、カロリーを抑えるなどの手間を加えることにより、生活習慣病のある方、疾患を持つ方に合った食事ともなります。
流動食と違って、完全な液体状でなく、本来の食材の形を生かす点が特徴ですが、作る際には注意が必要です。
例えば、噛むことが難しい方のために食材を口に入れやすい大きさにすることはもちろん、噛み砕きやすいようにすりつぶしたり、すりおろすなど、下準備の段階でのひと手間が重要です。
具材の入った味噌汁やスープといった汁物に、とろみ剤などを使って飲み込みやすくすることも工夫の一つといえるでしょう。
流動食と介護食のレシピ
流動食のレシピ
流動食(緑黄色野菜活用)
(画像引用元:https://img.cpcdn.com/recipes/4977535/840x1461s/dcd373632a10e964933f87d2e982e006?u=2487152&p=1520739801)
- ほうれん草 2分の1本
- 白菜の葉 少量
- 水菜 2葉
- しいたけ 2分の1個
- りんご 8分の1個
- りんご以外のすべての材料をゆでる。
- ゆでたものと切ったりんごをミキサーにかけ、なめらかな液体状にする。
出典:https://cookpad.com/recipe/4977535
キュウリdeすり流し(流動食)
(画像引用元:https://img.cpcdn.com/recipes/2767228/840x1461s/1c0a0e8af7949dbbd4ffd8f93e35b309?u=2551218&p=1408782260)
- キュウリ 2本
- レモン果汁 大さじ1
- 白だし 小さじ2
- ショウガ(チューブ) 小さじ1
- プチトマト 4個
- プチトマトは細かい角切りにする。
- キュウリは皮をむいて、ヘタをとったうえで、すりおろす。
皮は刻む。 - すりおろしたキュウリに、レモン果汁、白だし、ショウガを加えて混ぜる。
- キュウリの皮を器に入れ、そこに3を注ぐ。
- 最後にプチトマトをのせる。
出典:https://cookpad.com/recipe/2767228
介護食のレシピ
ほうれん草の胡麻和え
(画像引用元:https://img.cpcdn.com/recipes/6361114/840x1461s/7a919bef0c89b4d168d456290f7051cb?u=4971382&p=1595205378)
- ほうれん草 3株
- すりごま 小さじ1
- めんつゆ(2倍希釈) 大さじ1
(甘みが足りなければ砂糖 小さじ1)
- ほうれん草を5センチの長さに切る。
葉と茎はわける。 - めんつゆとすりごまをボウルに入れて混ぜる。
甘みが欲しいときは、砂糖も入れる。 - 鍋にお湯(500ccほど)を沸騰させ、茎の部分を入れる。
ひと煮立ちさせ、1分ゆでる。 - 葉を入れ、30秒ゆでる。
- ざるにあげ、水を切ったあと、ボウルに入れて混ぜる。
出典:https://cookpad.com/recipe/6361114
ブロッコリーと人参の茶碗蒸し
(画像引用元:https://img.cpcdn.com/recipes/6365831/840x1461s/0c5e8fdd5a1287106c0cd51d9ff4e728?u=40889846&p=1595480401)
- 卵 2個
- ブロッコリー 40g
- にんじん 50g
- 三つ葉(飾り)
- 水 300cc
- ☆だし 小さじ2
☆醤油 小さじ1
☆みりん 小さじ1
- ブロッコリーとにんじんを一口大に切る。
- ブロッコリー、にんじん、水をミキサーにかけ、液状にする。
- 卵をとき、2と☆を入れて混ぜ、こす。
- 器に入れ、アルミホイルをかぶせる。
- 蒸し器に水を張り、強火から中火で7分、その後弱火で3分フタをして蒸す。
- 三つ葉をのせる。
出典:https://cookpad.com/recipe/6365831
流動食と介護食の違いまとめ・感想
流動食と介護食を同じものの括りで捉えていましたが、完全に液体状にするか、本来の食物の形を残すか、という大きな違いがあることがわかりました。
対象となる高齢者の方の状況に合わせて、食事のやわらかさや味つけを考えることは慣れないことも多いでしょう。
介護食から流動食に移行するといった判断に迫られることもあり、調理の難しさを感じることもあるかと思います。
状況に合った食事を選び、介護をする側もされる側もストレスを感じることなく、楽しく食事をとれるとよいですね。